3月3日。酒の仕込みをしてから12日が経ちました。
先日、頭・小野寺さんより…そろそろ香りが出てきたので様子を見に来て下さい。と連絡が入り、早速花泉へ。
今日は良い天気です。ここは花泉の入口、丘の上から花泉町を眺めています。
…町、と言っても通り一つの小さな町なので、このように樹木しか見えません。向こうに見える山が奥羽山脈。あそこにはまだ雪があるようです。

桶の中
久しぶりに桶を覘きます。
なんと、桶の中は1.5割り増し!増量してました…しかも、ボコッ…ボコッ…と音をたてています!さすがにこの状況、自然と笑顔がこぼれました。
…ところが、そう感じたのも束の間。
実はこの酒母室、当時同時に3つの桶を仕込んだため、成長具合はすべて同じ。。。小さな酒母室内において、私達の会話がなくなった途端、周囲から『ボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ…』と、カエルの大合唱ならぬ、麹の大発酵が聞こえてきました。想像以上に大きな音なので、一人きりだと結構ブキミです。

温度管理
ふと見ると、桶の周りに電気手あぶりが幾つも並べてありました。
橋本杜氏曰く、数日前に寒い日があったそうです。通常であれば放っておいてもかまわない程度の気温だったのですが…温度を計ってびっくり!急激に低下する桶がこれだったそうです。同じサイズの仕込み桶は他にもありますが、それらは桶に目一杯仕込まれているので自家発酵温度で十分耐えられるのだそうです。
ところが、酒屋の桶には半分程度、自家発酵温度より外気の接触面が大きすぎて温度を下げたそうです。しかもこの事態、発見が深夜0時であった為、
そこには橋本杜氏一人きり、、、
大変だった…なは。と、お疲れの様子。

醪(もろみ)の特別試飲
小野寺さんは働きさんに声をかけると、空瓶を1本用意してくれました。漏斗をさして、どぼどぼどぼ…

…醪はまだ分解途中なので、漏斗の小さな口からは入りにくく、何度も瓶を振っては少しづつ流し込んでいました。現時点で、アルコール度数は13パーセント。管理温度は12℃。
ちなみに、カメラマン渡邊は運転手ではないので、この場で試飲。想像以上の味に、一瞬言葉を失ってしまいました。(美味しいという意味です)

酒屋の酒蔵

花泉の磐乃井酒造

仕込み(初添え)

お土産
この瓶、よく見るとしっかり栓をしてあります。
実は、こういう状況で会社から持出すことはできないのですが、阿部社長が不在の休日、、、小野寺さんが気を利かせてくれました。
そして帰り道2時間かけた後、待ちに待った運転手渡邊の試飲。その味は??
…なんと2時間の移動で全く別物になってしまいました。やはり生きもの。一瞬の温度変化に、体調を崩してしまったようです。

仕込み(仲添え)

仕込み(留添え)

仕込み(雑 学)

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